「みうち」という言葉を、そのまま会社の名前にしました。
身内。家族。気を許せる相手。どれも近いようで、少しずつ違います。
私がこの名前に込めたのは、もう少しだけ広い意味でした。
NAME「miuchi」という名前に込めたもの
会社をつくるとき、最後まで迷わなかったのが社名でした。
血がつながっているか、同じ会社にいるか。そこではなくて、一緒にごはんを食べて「ああ、この人はいい人だな」と思えたら、その瞬間からもう身内。
そういう場をつくる会社にしたかったんです。
ORIGIN同じ釜の飯を食べる、ということ
私は出張寿司の現場で、必ず最初に少しだけ話す時間をいただいています。話す内容は、いつも同じです。
なぜホモ・サピエンスだけが、これほど数を増やせたのか。体が大きく、頭脳も大きかった他の人類ではなく、私たちが残った理由。一説には、同じ釜の飯をみんなで分け合って食べたからだと言われています。
分け合ったから、子どもが生き延びました。分け合ったから、老人が知恵を残せました。それを数十万年くり返してきた結果、私たちの体には「同じ釜の飯を食べた人は仲間だ、うれしい」という感覚が、DNAのレベルで刻まれている。
私の実家は米農家です。実家の田んぼでとれた米を同じ釜で炊き、シャリにして、お客様のもとへお持ちしています。だからその場で、私はこう申し上げます。
同じ釜の飯を食べた皆さんは、
もうこの場から身内です。
GRATITUDE感謝が、人と人をつないでいる
目の前の一杯のごはんが自分の口に入るまでに、どれだけの人の手が関わっているでしょうか。
米をつくる人、運ぶ人、魚を獲る人、市場で選び抜く人、道をつくった人、その道具をつくった人。たどっていくと、きりがありません。ほとんどが、名前も顔も知らない人です。それでも、その誰かひとりが欠けていたら、今日のこの一貫は目の前に届きませんでした。
そう考えるようになってから、感謝というのはただの礼儀ではなく、人と人が本当につながっている線を、見えるようにするものだと思うようになりました。
ありがとう、と思うたびに、線が一本見えてきます。その線をたどっていけば、行き着く先にきりはなく、やがて世界中の誰にでもつながっていきます。
MIUCHIもう、人類みなみうち
だから私は、本気でこう思っています。
もう、人類みなみうちです。
大げさに聞こえるかもしれません。ただ、私たちがやっていることは、とても素朴です。同じ釜で炊いた米を握って、集まった方に食べていただく。「もう身内ですね」と言いながら、名刺を交換していただく。その日の帰り道に、少しだけ人を信じられるようになっていたら、それでいいと思っています。
会社としての目標も、数字も、もちろん持っています。ただその全部は、みうちが増えていくための手段だと思っています。
今日もどこかの会場で、はじめましての二人が同じ釜の飯を食べています。
そこから、また縁がつながっていきます。
そういう会社でありたいと思っています。
miuchi株式会社
代表取締役 菊池 美言